くずし字で楽しむ江戸時代

古文書ネット

  1. HOME
  2. 入門講座
  3. 絵入智慧の環

絵入智慧の環20

昔の脱穀 千歯扱きおよび磨臼使用

明治六年の教科書(往来物)『絵入智慧の環』から、昔の脱穀の仕方を紐解きます。

史料

千歯扱き、磨臼_絵入智慧の環

※無断転載禁止

原文

右頁:いねをこぐ、うすをひく/左頁:了

MEMO

右頁「いね」の「ね」は「祢」、「うす」の「す」は「春」をくずした変体仮名

解説

史料上段は近世の発明である千歯扱き(せんばこき)。歯の隙間に穂を挟み込み、手前に引いて穀粒をとり離し脱穀。下段は磨臼(すりうす)で数人で上の臼を回転させて、籾をすって籾殻を取り去ります。

百姓往来』の農具にも千歯扱き(稲扱:いねこき)、磨臼(礭:すりうす)の記述が見られます。

史料情報

  • 表題:絵入知慧の環 初編上
  • 年代:明治6.5(1873)/古川正雄 著
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書4197
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

絵入智慧の環

1.概論 2.にはとり 3.つくゑ 4.ゐのしゝ 5.すゞめ 6.数字

7.家庭内序列 8.父母の呼び方 9.東西南北 10.天地

11.短文 12.方位 13.春夏秋冬 14.花見 涼み 15.月見 雪見

16.歳時記 17.耕起 18.田植 19.稲刈り 20. 脱穀

関連記事

年貢米の納め方村の基礎データ村絵図村明細帳村入用帳